
人の上に立つリーダーとしての10の資質 【第6回】
「私の使命・ひとづくり」
5回に亘り上に立つリーダーとしての10の資質を述べさせていただきました。
今回から私が40年余にわたり外部の世界から企業内を拝見させていただき垣間見たリーダーとしての人間性を含めた基本的なものの見方・考え方を私自身の思いを述べながらその折々にテーマを決めさせていただいてご案内させていただきたいと思います。
私は、前述させていただきましたように昭和四十五年にマネジメントの世界に入りまして、約42年になろうとしています。
こうして振り返ってみますとあっという間の年月であったと思う反面、長い道のりであったような気持ちも心の片隅にあります。
「ものづくり」という言葉がありますが、その言葉を借りるのであれば、わたくしが歩んできました道は「ひとづくり」の道と自負いたしております。
ただ最近思いますことは、長年この道に携わってきましたが、力不足、勉強不足で、その学んできましたことが、いかに薄っぺらで取るに足らないものか、学べば学ぶほど愕然とする、最近の偽らざる心境です。
しかし、今そのようなことを嘆きましても、全く意味のないことで「本日只今出発」で「この道より我を生かす道なし、この道を歩く」の心境で頑張りたいと、決意を新たにいたしております。
毎年、春になりますと新入社員研修のお手伝いをさせていただいています。
これは、お寺を会場に禅の精神を取り入れて(素直、自省、謙虚、奉仕、感謝)の合宿研修会で、三十余年にわたり実施させていただいています。
今年も約500名余の新入社員研修のお手伝いを予定いたしており、その事前準備で今おおわらわといったところです。
これから日本を支えていく若者に日本を託し、日本をまた世界に貢献するという日本再生という大きな夢とロマンと志を持って進めさせていただいております。
特に今回は3月11日に目を覆う世界に例のない巨大地震が発生しました。
この日本の国体を揺るがす大惨事に心が震えると同時に深く哀悼の意を表しお見舞い申し上げます。
この国難に我々も当然ですが日本の将来を背負う若者のパワーも大変大きいものと思われます。
日本は素晴らしい国です。そんな素晴らしい日本を 手を携えてつくりあげていくことが、私がこの道に長年生かされてきたことに対する「わたくしの使命」と深く念じて頑張りたいと思う現在です。
最近の世相を思うとき、親が子供を、子供が親をとか、耳を、また目を覆いたくなる事件が日常茶飯事に起きています。
動物の世界でも考えられないようなことが、万物の霊長としての人間に、今起こっています。評論家を含め、いろいろな原因がまことしやかに述べられています。
私の勧めている新入社員研修においても、“三つ子の魂百まで”と言うことで「生き方のしつけ」の徹底を基本としています。
今更、新入社員に「生き方のしつけ」のところはさわっても意味がないと言われますが、私は研修を40年進めてきまして、また人生の申し送りをする立場にある者として、良いこと、つまり、「ご両親を大切に」「ものを大切に」「食事を粗末にしない」「人の立場に立ってものを考える」「人の心の痛みを知る」「人は一人で生きていくことが出来ない」「挨拶は人生歩んでいく中で大切である」「生かされていることに感謝」「素直な気持ちが大切」等々の徹底をすることが社員教育の第一義であると考えて取り組んでいます。
「返事・挨拶・礼儀」を基本に、人生の一番大切な心の基軸を、原点に返りもう一度インプットしておくことが一人前の組織人を育成するのに非常に大切であると痛切に感じています。
彼ら彼女らが父親、母親になったとき、またリーダーとして人の長についたとき人生の関わり合いを、人生の綾を体で体験したとき、必ずアウトプット出来るものと信じてやみません。
そしてこの国難に日本にまた世界に貢献するという、若者のもつ無限の可能性を信じて進めていきたいと気を新たに致しています。
今回は「私の仕事を通じての人生観」としてリーダーシップ論を述べさせていただきました。
ありがとうございました。

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